妖精の奏でる音楽

令和2年1月、初の窯出しをしました。

信楽の土を使って手びねりで形を整えました。その後、800℃で素焼き。様々な釉薬をかけてから1250℃で2日間かけて本焼きしました。窯出ししたときは漆黒の深い輝きをもった平皿が,時間の経過とともに酸化が進み,赤みを帯びてきました。鉄赤釉薬の特徴です。

一点一点取り出し、棚に移しました。ほどなくして、小さな陶芸室で妖精の奏でる音楽が始まりました。風鈴のような、水琴窟のような、軽やかな澄んだ音色です。

貫入音というそうです。作品が冷めてくると収縮が進みます。すると、新生の光沢を放つ釉薬に細かな多数のひびが入ります。貫入です。人気のない陶芸室に響く貫入音は、妖精たちが演奏する喜びの音楽のようです。耳を澄ましてどうぞお聴きください。

//youtu.be/8FiQVl2dq6Y